2・9
今回は登山口へ向かう県道にチェーン規制がかかっていましたので、別府駅からバスに乗って登山口へ向かいました。
雪道というのは考えていましたが、踏み固められて凍っているのは全く予想していませんでした。なるほど、こういうのにアイゼンっていう靴にはめる滑り止めが必要なわけかー。ゆっくり一歩一歩踏みしめて歩きます。
ここまで来ると積雪も中々のものにっ。とはいえ登山道は人通りが多いらしくしっかり開かれていて、足が雪に埋まる様なことはありません。雪が軽くクッションの役割をしてくれ、快適快適ー。ちなみに登山道には案内板があちこちに設置してあり、標高と次の案内板&頂上までの距離と所要時間が記されています。これは親切だなー。
案内板によると所要時間の目安は2時間15分のようですが、しっかり3時間かかりました。 牛歩の自覚はありますので、いつも目安の1.5倍で算段をしています。大正解w はぁーそれにしても最高のお天気じゃないですか! 嬉しくてたまらないー☆
山頂は一面の雪景色です! ひゃっほー! まぁ、ここまではロープウェイで一発で来れるのですが、やはり自分足で登ってきたとなると感動もひとしおでございます。山中を歩くのも楽しいですが、やはり山頂に着いたときの達成感はくせになりますw
去年あの頂上に綾華さんと登ったんだよな〜。うーん感慨深し! さて、この山頂広場は結構広く、テレビ塔や七福神の祠など、色々なものが立ち並んでいます。そしてやはりロープウェイで気軽に来れる場所ですので、人もそこそこいました。”鶴見岳山頂”と書かれたモニュメントの写真も撮りたかったのですが、人がいる場所はそそくさとスルーするのが常でございます。山頂広場の滞在時間は短く、思ったほど写真も撮りませんでした。
今回の鶴見岳登山ですが、目的地は鶴見岳のみではありません。この鶴見岳山頂から尾根伝いに塚原温泉まで行ける縦走路があるのですが、その丁度中間辺りにあります”鞍ヶ戸”を今回のゴール地点に設定しました。
鶴見岳山頂から、強風の中一旦急な下りになりましたので、夏深ちゃんは胸元の緊急避難ポケットに入ってもらい、ストックを使いながら慎重に下りました。いやー、ストック持ってきて大正解だったなぁ〜。
しかし驚いたのが、今まで登ってきた登山道との違いです。もう全然違います! 陽の当たり方とか、風の吹く場所とか、色々と条件があるのでしょうね。
でも雪が深いながらも登山道はしっかり確認出来てるし、これなら大丈夫そうだね。さーどんどん行こうー☆
こちらは縦走路の途中の”馬の背”という地点です。お、この先の峰が鞍ヶ戸だなっ。 ん? それはそうと何か臭うような? 温泉??? そうでしたそうでした、この鶴見岳から伽藍岳にかけても火山なのでした。伽藍岳の麓には火口が開いていますが、鶴見岳にはそれらしいものが無いので、ついつい忘れがちです。 馬の背での景色を楽しみ、まだまだ行くよ! 馬の背から先は、今までと違ってきれいな尾根道ではなく、木々や岩で覆われた尾根を這うように進む道で、それこそ崖になっている様な場所が多々。しかも雪で道幅が全く分からないという!
あぁ、そうか、これで道を踏み外して滑落して死んじゃったりするんだ…。うーむ、いい勉強になりました。流石に先達の足跡が無ければ馬の背から引き返したでしょうけれども。いや、案外無茶やって危なかったかも… 足跡を作ってくれた方には本当に感謝でありました。
この後も延々と細く危うげな登山道を、先達さんの足跡を頼りに進みました。もう写真を撮る余裕がなくなってきていたようで、この先鞍ヶ戸までの写真が一枚もありませんでした(笑)
ここで持ってきたカップラーメンを食べるつもりでしたが、もう物を食べる気になんてなれないくらいに冷たい風が勢いよくゴーッっと>< 景色を楽しむので手一杯だよ!
そんな訳で、取り敢えず今回の山登りのゴールに到着です。ここから鶴見岳に引き返し…あ、いや、途中の馬の背から分岐があったな、あそこから登山口に回れるんだった。そっちのルートで…
でも、あのヤバ尾根をまた歩かないといけないのか…こえぇよ! この鞍ヶ戸から先へはまだ縦走路が続いていて、塚原高原に出られます。道路に出さえすれば取り敢えず大丈夫なんだよなーということで、道路に出た後どうやって別府駅まで帰るかを後回しにしまして、よっしゃそれで行くか!と。
携帯電話の電波が入らず、地図を表示出来なかったのは少しヤバイと思いましたが、例によって先達さんの足跡がくっきり残っているので、変わらずそちらを頼りに進みましたw
ようやく風が無い場所に落ち着けましたので、ここでお昼に。とは言え、ラーメンを食べる気にはなりませんで、ソイジョイ等で済ませました。
そしてここで本日初めての水を口にしました。ラーメン用のお湯でしたが、
「お湯うめぇwwwwwwwwwww」
と声に出してしまうほど、美味しかったですw 寒いからノドは渇かないだろうという思い込みで、お茶や水を全く用意していませんで、いつものハイドレーションも携行していませんでした。しかしこれがノドが渇く渇く! 水筒を取り出すのが面倒くさかったのと、やはりラーメンを食べる為に持ってきてたということで、一切手をつけていませんでした。結局もうラーメンは食べないという結果が出たので、ここで初めて口にしたわけでございます。
ちなみにここまでとこの先もまだ少しの間、一旦荷物を下ろして座り込むと、糸が切れて動かなくなるような気がして、荷物は下ろさず、背の高い切り株に腰を預ける程度の休憩にしていました。
さて、鞍ヶ戸を出発してからしばらくの間は、とても快適な下りの雪道が続いていました。 が はぁ〜、しかし先達さんは本物のベテランだなぁ。
どうやら強い風が吹き続いた場所に入ったらしく、完全に先達さんの足跡が消えてしまいました…。この船底新道は谷間を進む道なので、20センチ以上の深さがあった足跡だとしても、谷を抜ける強い風でそういうことが起きてしまうのでしょう… や、やべぇ、これって遭難するんじゃね!? ちょ、ちょっと待て、お、落ち着け落ち着け、取り敢えず低い方に歩いていけば、取り敢えず街には出られるんだ、取り乱す必要は無い、大丈夫だ、落ち着け、スーハー…
うん、落ち着いて、まずは登山道のマーキングテープを探そう。うん、そうだそうだ。必ずどこかにあるはずだ。うん、変にパニクってたら夏深ちゃんを不安にさせるだけだ。ここは私がしっかりしなければ! 先達さんの足跡が消えたことで、実際かなりうろたえてしまいましたが、無事に立ち直れてよかったですw しかしながらやはり不安はそう簡単には拭えませんでしたので、携帯電話でヤマノススメの”スタッカートデイズ”を垂れ流して気を紛らわせつつ、テープを探しながら進みました。
先達さんを信じてはいましたが、谷間を進んでいたので景色も全く開けず、一体どこへ向かっているのかがかなり曖昧になっていましたので、案内板を見た時の安心感といったらw とにかくこの分岐点までの”船底新道”の積雪verはマジやばかったです。こちらも鞍ヶ戸への尾根道同様、歩くのに必死すぎてカメラでの写真が一枚もなく、携帯電話で数枚撮っただけでしたw
この案内板の後ろに見えるのは塚原高原で、九州道も見えますから、もう完全に大丈夫! ここからは西登山口方面へ進むことにしました。変わらず先達さんの足跡もこちらへ向かっていて感謝感謝☆
船底新道で緊張していて気が付かなかったのですが、なんだか足が重いのは疲れているのだと思っていましたら、足首に物凄く大きな雪塊が付いていましたw うはwなんという修行ツールwww 深い雪を踏みしめて歩いているうちに、いつのまにか固まって出来上がっていたようです。パンチでえいやっと壊しました。うわ、めっちゃ足が軽いwww
いやーほんっと無事に帰ってこれて良かったですよー、もー。今回は雪山をこれでもかっていうほど堪能しました。雪山の楽しさも怖さもしっかり味わえました。この経験で、これからは雪山を侮らず、無茶をしないという行動がしっかりとれるようになる筈ですw ある意味、大事に至る事の無いレベルの怖い思いで、それを得られたというのはラッキーだったかなー? 何はともあれ、本当にいい経験が出来ました!ばんざーい!!!
西登山口からは県道を歩いてバス停へー。あー、バスあるかな…
そして待つこと15分。バスキター☆ ってあ、あれ、
ちょ!なんで通過してんの!? 待って!!! バスの運転手さんも「こんなトコぜってー乗るヤツいねーし」と思っていたのか、バス停の標識の横に立っているにもかかわらず、あっさり通過してしまい、慌てて私が手を振って停まってもらいました(笑) 気付いてもらえて良かったw
そんなこんなで、最後の最後まで気の抜けなかった鶴見岳登山でございました☆ あーコワ楽しかった!!!
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