3・20



前日の夜、仕事が終わって出かけたのですが、九州道が「八幡〜若宮火災通行止め」とかで
高速道路は通れないわ、国道3号は渋滞だわで、幸先最悪でした。なんてタイミングだよ!

取り合えず八代の坂本PAまで移動し、午前0時にタウンのエースで就寝し、翌朝午前6時に活動再開っ。



人吉市から水上村に入り、@の白水の滝へ〜。



ここには既に2度訪れた事があります。

高所に2本の吊り橋が架かる観光地のはずなのですが、
今まで人と出会った事が無い秘境ポイントですw

今回は午前7時半に到着したので、輪をかけての貸切です♪



「少し雨が降っていますが、趣がありますね。
私は初めてですから楽しみです。さ、早く参りましょう♪」



「ご主人様、どうなさいました?」

…ガクガクガク

いつもいつも、その時になるまで高所恐怖症を忘れている那智さんなのです。




「あら、谷底が見えますよ。面白いですね。」

あーっ!あーっ!落つる!死ぬる!
あーーーーーっ!!!



はぁ、はぁ、ま、マジ怖ぇ… 
つか高すぎだって!しかも橋長すぎだって!

「さ、2本目の吊り橋も参りましょ♪」

あーっ!





はぁ、はぁ、はぁ…

「本当にご主人様は怖がりですねw」

”ヘタレ”と言わない所に綾華さんの優しさを感じます…。



「さ、では引き返しましょうか。」

そうだった、そりゃ引き返さないと帰れないですよね…。



「それにしても山水画のような風景ですね。素敵です。」

ほんと、ウットリしちゃうな〜。夏の緑の力強さとは違う形で、
しっとりとした山の気が満ち満ちている感じがするよね。



「はーい、谷底ですよー♪」

あーっ!あーーーっ!!!




「あら、渡り終わったらガスが出てきました。」

うお、これはすごいっ。

「ですね。では折角ですから、もう一度渡りましょうかw」

え、う、うん…。



谷底から雲が一気に上ってきまして、すっかり何も見えなくなりました!

で、全く予想していなかったのですが、何も見えないので
高さも分からなくなり、全然怖くなくなりました(笑)



しかしホントすごい…

この先は、本当に元の場所へ続いているのだろうか…

”蟲師”の世界に迷い込んだような気分でした。




もちろん吊り橋以外の遊歩道もこんな感じで、
すごく幽玄で、存分に山気を蓄えられた感じでした。

あー、本当に着てよかったなー!
気力がどんどん回復していくー!!!




白水滝周辺の散策を楽しんだ後は、北上し、
一路椎葉村を目指します。



今回は、今まで道路規制で何度も通る事が出来なかった
県道142号を遂に走る事が出来ました!

奥深い山間路、予想以上に素晴らしい道でした! バンザイ!



ちなみにネットで時間帯規制を確認していたのですが、いざ着いてみると解除されていました。

規制を踏まえた行程を組んではいましたが、橋ではしゃぎすぎて、正確に規制が実施されていれば、
ここで一時解除時間まで待ちぼうけをする羽目になっていた所でした。
ある程度覚悟していただけに、拍子抜けというか、ラッキーでした☆


そして不土野峠を越え、椎葉村エリアに突入すると…




なんだこの快晴ぶりー!最高じゃないかー!!!



「雲の様子からして一時的なものの様ですが、良かったですね♪」

あー気持ちがいいー!



そしてA不土野集落へ進入ー。



すげぇ、リアルのんのんびよりですよ。
もうどうやって生活しているのか全く想像できない!



ん!?

”ちびっ子落語”ってのは以前テレビで見たことがあります。
村を出て大勢の人の前に出ても臆することの無いようにと、授業の一環に
落語を取り入れ、色々な場面で人前で披露しているのだそうです。へぇ〜!



小学校の窓に”1・2年教室”と紙が貼ってあって、教室内には
机が4、5台見えました。なんかもう、すごいなーw



不土野集落を抜け、「尾向渓谷」へ。

はぁ〜、この山深さ、たまんないぜ!



川上の大岩群も魅力的です。



そして通行止めー…。

椎葉では良くあること。

どのみちこの道は内大臣へ抜ける長距離ダート林道だったので、
危険回避の意味もあって丁度良かった感じですw

そして来た道を引き返し、再び県道142号へ。



尾向渓谷から椎葉村市街地までの県道142号は走ったことがあるので、
それならちょいと違うルートを走りたいなと思い、脇道の林道にそれまして。



落石が多いなー。

椎葉では良くあることw



どんどん山を登っていきます。楽しいw



そして遂にダートだというのかっ。

林道を走るのって結構スリルもあって、そのどきどき感もやみつきだったりw

「あの、ご主人様、なんだか嫌な予感がするのですけれど…」

大丈夫大丈夫☆ 大抵林道ってのはこんなもんだってw




フラットできれいなダートは、伝わる振動が心地よいです。
山の中を走っているのが実感できる、まさに山道!




「あら、ご主人様、あれは何でしょうか…?」

んー???


うわ、なにあれ!?

なんかこう、エヴァぽい演出というか、すごく不思議な光景がっ!?
山肌の一部が白い柱のような物で埋め尽くされてる!




そのまま進んでいきますと、丁度見えた山肌の上に出ました。




おそらく林業関係の何らかの処置なのでしょうが、ついつい
この地域特有の民俗学的なマジナイの一種のように見えてしまい、
ワクワクやらドキドキやらゾクゾクやら、なんとも言えない気分になりました。

うーん、来て正解だったなー☆


が。




ガッコンガッコン!

この先、峠に近づくにつれどんどん道が荒れていきまして…




これ以上はさすがに危険だわ!

というか、この先はガレで道が塞がれているようにも見えました。

丁度Uターンがしやすい枝道の分岐点がすぐ後方にあったのもあり、ここから引き返すことにしました。
ここで車を降りて少し先を歩いてみても面白かったかなーと、今は思いますが、
当時は「うわ、これはやべぇだろ!」という気持ちが先行してそんな余裕は無かったですw



バックで荒れたダートを下り、反転〜。元来た道を下りました。

とりあえず登りで通った道なので、進路の安全の心配はしなくていいので気は楽でした。


と思ったら。


ハンドルが左に取られだし、

ブリュブリュブリュブリュブリュリュリュ…


あー、この音は…と車を止め、外へ。



あーあ…。完全にタイヤやられた…。

タイヤの側面に大きな裂け目がありました。とがった岩か木の根かで
やられたのだと思います…。ごめん、タウンのエース…。

「ご主人様、だから申しましたのに…。」

あう…。

緩やかな下りのアスファルト上でのパンクだったのは、不幸中の幸いでした。
徐々に亀裂が開いていったと思いますが、それをタウンのエースはこの路面まで
耐え続けてくれました。ごめん! そしてありがとう相棒!




という訳で、スペアーに交換。

そういえば数年前もこんな山奥で同じようにやってしまったのでした。



ふー、完了!

パンクしたのが午後2時過ぎだったのも幸いでした。
山の中で夕暮れの時間とかになると、流石に焦ります…。

そして、途中エネオスでボルトの締め上げと、空気入れをしてもらいました。
ガソリンが満タン状態だったので、給油をすることも出来なかったのですが、無料でしてくれました。
すごく申し訳なく、今度この辺に来る時は菓子折りを持参しつつ、ここで給油してもらおうと思いました。

その後は、スペアーでの高速道路はあまりよろしくないので、下道を通って帰ることに。




途中、南阿蘇で早めの夕食を。

こうなってしまったら、他の所で気分を入れ替えるしかありませんw
妹が教えてくれたおススメの炭火焼のお店へ寄りました。



牛、馬、鶏の焼肉セットです。



うっま!!! マジでwwwww

もうお肉の美味しいこと! 特に馬は刺身でしか食べたことが無かったのですが、
焼いてもすごく美味しかったです! 感動!



「良かったですね♪」

っべー、幸せだわーw タウンのエースは不幸にしちゃったけど…。



そんなこんなで山鹿周辺で綾華さんとお風呂に入ったりもしながら、
パンク後260キロの距離を無事に走り終え、家に帰り着いたのでした。

めでたしめでたし!